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FUKUFUKU LIFE INTERVIEW!

ひとつひとつの偶然が重なって ~福知山市の花「キキョウ」を使って起業を通じた地域貢献~

【プロフィール】

飯渕 弘成さん(Iibuchi Kousei)(38歳)/福知山市三和町⇔東京都/東京都出身 Iターン

飯渕さんは、2021年度に本市産業観光課の「NEXT産業創造プログラム」(※)に参加した後に三和町で起業し、株式会社Lifexia(福知山市の花「キキョウ」の根を使ったスキンケア商品を開発・販売)を設立した。「ひとつひとつの偶然が重なって今につながった」とにこやかに話す飯渕さんの移住物語を取材した。

(※)本市産業観光課において実施する起業家人材育成プログラム(2021年度~)。起業をめざす方が必要とする知識及びスキルを短期間で修得できるよう、福知山公立大学に委託の上、実施している。

2021年度事業成果》

福知山公立大学北近畿地域連携機構HPに掲載 https://www.fukuchiyama.ac.jp/kitare/report/2022-04-14-2978/

 

福知山で起業するまで

飯渕さんは、東京生まれの東京育ち。大学卒業後、メーカーの営業職として大阪で9年間勤務した経験があり、仕事で三和町を訪れていた。しかしその後、東京でスキンケア商品の会社を起業してからは福知山からは遠のいていた。

ところが偶然にも2021年度の「NEXT産業創造プログラム」をきっかけに再び福知山に来ることとなり、そこで福知山市の花である「キキョウ」と出会う。そして、京都府立福知山高等学校三和分校から譲り受けたキキョウの「根」を使って福知山発のスキンケア商品を開発し、販売を開始。地域の人から三和町の空き家を借り受け、新たに株式会社Lifexiaを設立した。

▲飯渕さんが開発したスキンケア商品

 

ローカルの起業家だからできる地域貢献

まだまだ一般的ではないが、飯渕さんのように移住して新たに起業する人も増えてきたと感じる。飯渕さんによれば、移住者が地方で起業する際に課題となるのは、「拠点探し(空き家など)」、「交通の便」、「地域の情報」の3点。飯渕さんは、福知山公立大学や行政とのつながりから少しずつネットワークを広げてきたそうだが、この3点をクリアするにはとにもかくにも地域のキーパーソンとつながらないといけない。

飯渕さんによると、東京で起業は当たり前。東京は人間関係が希薄で利便性などが重視されるのに対し、地方では人のつながりや地域への愛着が重視される。起業のポイントも東京と地方では違ってくる。

飯渕さんからまちへの愛着をとても感じるエピソードを聞いた。「ビジネスを通じて、自分も社会の一員であることを感じてもらいたい」という思いから、飯渕さんのサポートで、三和分校の生徒が市内店舗への営業を行うこともある。生徒がローカルビジネスに関わることで、1次産業と6次産業のつながりを知るなど学校ではできない貴重な体験の機会を提供する。飯渕さんだからこそできる地域貢献のかたちだ。

▲二地域居住をしている自宅の庭にて(三和町)

 

福知山での暮らしと今後の展望

飯渕さんは、東京を拠点に2~3か月に1回のペースで福知山に通っている。東京ではやるべきことに追われがちだが、福知山に来ると気持ちに余裕が生まれるそうだ。こちらでは、大原神社などの神社仏閣を巡ったり、芦田均記念館などにあるピアノを弾いたり、自然を散策するなどして過ごしている。「地元の人が気づいていない魅力がたくさんある。福知山での暮らしは癒しとひらめきがあり、仕事にも良い影響がある」と語ってくれた。

ついこの間、筆者も他の地域で飯渕さんのキキョウ石けんを偶然見かけた。このように、飯渕さんはキキョウ石けんをもっとまちの人にとって身近な商品にしたくて、店舗や宿泊施設など色々な地域の人に自ら会いに行っている。また、ゆくゆくは全国や世界でも知ってもらいたいと考えているそうだ。飯渕さんのようにひとつひとつの偶然を大切にたどっていけば、新しい何かにつながるのかもしれない。

株式会社Lifexia http://lifexia.net

 

 

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