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大阪のスリランカカレーマイスターが福知山でジビエハンターに!? NEW

update. 2024/2/1

【プロフィール】
黒田 健さん(Ken Kuroda)(50歳)/大阪府高石市出身/福知山市中六人部在住
黒田 圭子さん(Keiko Kuroda)(45歳)/大阪府大東市出身/福知山市中六人部在住

健さんと圭子さんは、2022年に空き家情報バンクを通じて中六人部地域に移住した。
(中六人部地域についてはこちらから)
ふたりの出会いは、約10年前にさかのぼる。健さんが営む大阪市内のカレー屋の常連が圭子さんだった。そんな出会いから、なぜふたりは福知山に移住したのか。その移住物語に迫るため取材した。

 

カレーマイスターがなぜハンターに?

健さんはもともと大阪市内のバーのソムリエだった。2011年の東日本大震災がきっかけで、バーの先行きを考えはじめ、裏メニューとして人気のあったスパイスカレーの提供を始めたところヒットした。毎週月曜日のみの提供であったことから「カレー週イチ」という店名で、多くの人へ幸せを届けていた。その約3年後に大阪でカレーブームが巻き起った。「カレー週イチ」はカレーブームの先駆け的存在として雑誌やテレビで取り上げられ、カレー界で有名な存在となった。健さんはいつしか「スリランカカレーマイスター」と呼ばれるようになった。
カレー通の舌をうならせるためには食材選びが肝心となる。鹿肉をつかったカレーを考案するにあたって、福知山のハンターさんと出会い、健さん自身も狩猟に関心を持つようになった。そのころ、圭子さんは大阪市内でアパレル店員として働いていた。ランチタイムになると健さんのカレー屋によく食べに行っていたという。当時の健さんの印象は「カレーを作っている人」だった。店主と常連客という関係がしばらく続いたが、共通の知人を通じて、「ジビエ」で意気投合することになる。2018年から大阪から福知山に通いながら約1年間猟をするなかで、福知山を移住候補地として考えるようになった。ちょうどそのころ、新型コロナウィルスが流行したことも移住を後押しした。

▲スリランカで食材探しのため現地の人と話す健さん(2018年)

 

福知山で過ごす日々は

ふたりの1日は、毎朝わなの見回りから始まる。自宅周辺のわなには、多い月で10頭ほど鹿が掛かるという。ふたりは、市に有害鳥獣駆除隊員として登録されている方でもあり、自身の山だけではなく、自治会で管理する山の見回りもしている。
捕獲した鹿を食用として販売するには保健所の許可が必要である。食肉処理施設を設置するための費用は高額で、個人で準備するにはなかなかハードルが高い。そのため、黒田さんたちは、捕獲した鹿をペット用のジャーキー等に加工し販売しているが、人間用は自家消費にとどめている。健さんは、「鹿肉にも個性があり、肉質もそれぞれで違う。それもおもしろい。」と語った。
また、自宅前の畑では、メニュー開発を担当している大阪のカレー店「Pongala Curry(ポンガラカレー)」でお客様に提供するため、キャッサバ、ハバネロ、ビーツなどのスーパーなどで見かけない野菜を栽培している。全国的にみてもキャッサバやハバネロを育てる農家は少ないそう。特にキャッサバは東南アジアや南米で栽培される野菜で、気温10℃以下では育たないため、福知山の気候に合わせて、6月に作付けし、11月までに収穫するよう工夫している。いまでは地域の方々の温かいサポートもあり、ハウスでも野菜を育てている。
近くには先輩移住者のミヤサイの宮田さんご夫妻(移住者インタビュー記事へ)がいて、とても心強い存在で、たくさんお世話になっていると語ってくれた。。福知山での暮らしぶりを語るふたりの笑顔は印象的であった。

▲猟銃を構える圭子さん

 

カレーとハンターの二刀流へ

これからのふたりの展望は、中六人部で育つ美味しい野菜を有害鳥獣から守りながら、いただいた命を大切に上手に美味しく食べること。そして、中六人部で育った野菜の美味しさやカレーの魅力を中六人部の方々をはじめ沢山の方に知ってもらいたいということだそう。
「スリランカカレーマイスターとジビエハンター」二刀流の健さんと圭子さんだからこそ、カレーやジビエを通して届けられるメッセージがあると思う。その想いがたくさんの人に届くことを願いたい。

Pongala Curry(ポンガラカレー)https://www.pongalacurry.com/

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